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【睡眠時無呼吸症候群】治療中でも医療保険に加入できる理由

睡眠時無呼吸症候群は、寝ている間に無意識で呼吸が止まる病気ですね。

睡眠中に平均して1時間に5回以上、それぞれ10秒以上呼吸が止まる場合は、この症候群の可能性があります。

国立循環器病研究センターでは年間約500人の方がこの検査を受け、うち約80%がこの症候群の疑いがあると診断されています。

これは単に呼吸が止まるだけの病気ではありません。心臓、脳、血管に大きな負担をかけています。

睡眠時無呼吸症候群の人は、高血圧症、脳卒中、狭心症、心筋梗塞など、循環器系の病気を合併する危険が高まることがわかっています。

無呼吸回数が多くなるにつれて、つまり重症になればなるほど、そのリスクは高くなります。

睡眠時無呼吸症候群の治療のきっかけは、家族や友人に寝ている間の無呼吸やいびきを指摘されることが多いです。

まずは問診を受け、簡易検査を経て、1泊2日の入院で本格的な検査をするのが一般的な流れです。

はたして、睡眠時無呼吸症候群の検査入院は、入院給付金の対象となるのでしょうか。

今回は、「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」でお悩みのみなさまへ、医療保険の支払、治療中でも加入できる理由をご紹介いたします。

爺ガイ
ある日突然、寝てる間に死ぬかもしれない。
いびきがうるさすぎて、もう耐えられない。早くお迎えが来てくれますように!
おこ婆

入院給付金の支払要件

入院給付金のお支払い要件として、治療を直接の目的とした入院であることと約款に記載されています。

検査入院は、睡眠時無呼吸症候群を”診断確定”するためのです。

つまり、入院前は睡眠時無呼吸症候群の疑いの状態です。

約款に照らし合わせると、検査入院は対象外と解釈することもできますが、一般的に睡眠時無呼吸症候群を診断確定する入院は、治療を直接の目的とした入院として、医療保険の支払対象です。

理由は、今後の治療方針を決めるのに欠かせない治療過程であり、検査入院も治療を直接の目的としたものとて解釈しているためです。

注意点として、医師法に定める”病院または診療所”であることも必須要件です。

睡眠時無呼吸症候群の専門クリニックには、病床登録のない病院も存在します。

検査は健康保険適用になることは同じなのですが、病床登録のない病院ですと、1泊の検査入院をしたとしても、入院料は自費であり入院料が算定されず、入院給付金は対象外です。

よくあるケースとして、クリニックで診察・検査、近くのビジネスホテルで宿泊といった場合、病床登録がないため入院給付金が対象外となりがちです。

検査入院は対象外!?

検査入院は入院給付金の対象外、と聞いたことがある人もいらっしゃると思います。

入院給付金の対象外である検査入院は、人間ドックなど健康診断を目的とした入院です。

睡眠時無呼吸症候群のような検査入院は、治療を目的として”行われるものであり、人間ドッグなどの検査入院とは本質的に異なるものです。つまり、睡眠時無呼吸症候群の検査入院は、入院給付金の対象です。

保険ショップ・FP、生命保険会社の社員でさえ結構知らない人が多いのが現実ですね。

睡眠時無呼吸症候群の検査費用は、高くても数万円です。

入院給付金ですべてを賄うことは難しいですが、少しでも治療費の足しにできたらとお考えの人は、治療先の病院を決める際に、医師法に定める病院または診療所かどうか、ご確認されることをおすすめします。

新しい保険の加入は?

平成の時代まで、睡眠時無呼吸症候群の人は、通常の医療保険に比べて保険料の高い「告知緩和型医療保険」、「がん保険」くらいしか選択肢がありませんでした。

死亡保険は加入できたとしても、特別保険料(割増)が関の山でした。

治療中でも医療保険に加入できる理由

令和の時代になって、医療保険は価格競争の限界を迎えています。これ以上保険料を下げることは難しいため、一部の保険会社が加入条件を緩和して、睡眠時無呼吸症候群の経過観察や治療中でも医療保険に加入できるようになりました。

さらに、医療保険だけではなく、死亡保険や特定疾病保険(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)まで、睡眠時無呼吸症候群で治療中(マウスピースなど)であったとしても新たに契約できる保険会社が出てきています。

保険会社にとって加入条件の緩和は利益の減少になりますが、契約者にとっては保険金をもらえる可能性が増えるので喜ばしい限りですね。

「告知しなくてもよい」ということではなく、きちんと「告知して」保険契約をすることがポイントです。告知した病気について、保険会社は告知義務違反を理由に保険金支払を拒むことができないからです。

睡眠時無呼吸症候群を告知したうえで保険契約した場合、万一睡眠時無呼吸症候群を原因として死亡、入院・手術しても保険金は支払われます。

爺ガイ
病気になってから契約したら、保険会社が潰れるじゃろ。年寄りを騙すのもいい加減にせい!
おっしゃるとおり、いますぐ入院予定の人は難しいですね。ただし、しばらく様子をみましょうと言われている経過観察なら加入OKです。
gentle
おこ婆
若いころ保険セールスレディしてたけど、そんな話は聞いたことないよ!
保険で損をしたくないなら、最新情報に詳しい専門家への相談することですね♪
カギ

まとめ

睡眠時無呼吸症候群の検査入院は、1泊2日が基本です。

医療保険だけだと微々たる金額しかもらえませんが、睡眠時無呼吸症候群は突然死や心疾患・脳血管疾患などと因果関係のある、恐ろしい病気ですね。

死亡保険の増額、三大疾病一時金・入院一時金特約などの追加契約も、検討できる時代になりました。

最新情報がない昔ながらの生保レディ、知識はあっても商品がない大手保険会社ではなく、睡眠時無呼吸症候群でも加入できる保険ショップ・FPへの相談をおすすめいたします。

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